2月28日(火曜) 深夜
Windows XP の自動更新を行うと、毎回こんなメッセージが表示される(赤線は筆者)。
いつも、「マイクロソフトの損害責任は700円かァ…」と思いながら。
これで Windows がおかしなことになって、仕事のデータとか全部飛んでしまったら、700円もらえるんでしょうかねえ。
うまい棒70本分、と考えたら許せるような、そうでもないような。
−−−
それにしても、こういうパソコン関係の文書の翻訳って読みにくいですねえ。
法律上許容される最大限において、商品性、特定目的に対する適合性、非侵害性などが含まれますがこれらに限定されない黙示の保障は一切いたしません。
こちらの知識不足もあるんだろうけど、なにをおっしゃっているのかちっとも分からない。わざと読みにくい翻訳家をチョイスして、700円とかの箇所をスルーさせようとしているんだろうか。
こういう文章こそ、宇能鴻一郎なんかに翻訳を書いてもらったらいいのにと思います。
あたしマイクロソフト。淡いピンク色の乳首とむっちりした太ももが自慢なの。
今日は正直に告白しちゃいます…法律で許されるイチバン大きなモノを、あたしのなかに含んじゃったんです。それは、商品の「性」、そしてそれが、ソノ目的にフィットするかどうか、あたしを侵したり害したりしないかってこと。
ああ、でもね、黙ってたって分からないの。黙ってても分かるなんて、あたし、絶対ありえないんです。耳元で囁かれたら、すぐにジュンときちゃうんだけど……。
あたしのせいでダメになっちゃったら、お金でご奉仕するわ。でも700円以内よ。
すみません、宇能鴻一郎なんて一冊も読んだことないくせに書いてます。
2月27日(月曜) 夜
地下鉄の中で、正面の窓ガラスに映る自分の顔をずーっと気にしている青年がいた。
髪の毛を整えてはキメ顔して、マフラーの形を整えてはキメ顔して。そのたびに窓ガラスにポーズして、またキメ顔して。
こんなことを四駅間ずっとやっているものだから、周囲の乗客も次第に「なんだコイツは?」てな目で一瞥しはじめて。
思いっきり自意識過剰なのに、思いっきり自分の間抜けさに気づいていない彼の姿に、「癒し」を感じた本日でありました。
−−−
そういや学生時代は、CDシングルの裏面で自分の顔をチェックしてる男子がいた。
ちなみに当時、ぼくはZIPPOのライターに自分の顔を映して鼻毛チェックしていた。
上には上がいるというか、下には下がいるというか。
2月26日(日曜) 深夜
食材を買いにTAVELTまで。
ここの惣菜コーナーは、たまにおかしなことになっている。
誤字だったら好感を抱くけれど、わざとだったらなんとなく許せません。
−−−
学生時代に心理学の講義で、"under achiever"と"over achiever"という考え方を教えられた。
"under achiever"というのは、本人の潜在的能力よりも低い結果しか出せていない人たちのことを指す。一方"over achiever"というのは、本人の潜在能力よりも高い結果を出している人たちのことを指す。
で、テストや競技なんかにおいて、能力よりも高い結果を出す"over achiever"となるためには、かくかくしかじかのコトが大切なんですよ、てなことを教えられておったわけですが。
当時、反射的に思ったのが「"over achiever"はしんどそうだからイヤだ」ということ。自分の能力よりも高い結果を出し続けるなんて、考えただけでもウンザリである。それよりかは、実際よりも能力を低く見せて、がんばってないのに「アナタなりにがんばってるのね!」と評価されるほうが、ずっと楽チンではあるまいか。
大学時代の授業なんて、いまの生活にほとんど役立っていないけれど、この講義だけはは役に立っている気がする。
会社で楽に働く秘訣は、自分の能力をいかに低く思わせるかにあり!
もちろんぼくも、日々の仕事においてこれを実践しております。ま、もともと低いんですけどもね。
2月24日(金曜) 深夜
職場で社内PR誌を定期発行することになり、その編集をぼくが担当することになった。
「社員の声」みたいな感じでみんなから原稿を集めたり、テーマを決めて特集を組んだり。…こういうチマチマした作業は大好きなので、勤務先では今、「もっとも楽しい仕事のひとつ」なわけでありますが。
いよいよ刊行という段になって、問題がひとつ勃発した。
上からは「名倉さんの好きにやってくれていいよ」と言われていたので、PR誌のタイトルも自分の一存で決めていいんだとばかり思っていた。それでいろいろ思いあぐねた末、力強くてかっこいいタイトルとして、『広報ドラゴン』という名前で発行することに決めていたのだった。
しかし先日、フランスにかぶれている上司が妙なことを言い出したのだ。
「名倉くん、例のPR誌だけどね。名称に『ボンジュール』って言葉を入れたら、お洒落でいいんじゃないかね?」
そんな無茶な。 こちとら『ドラゴン』でいく気運になっていたのだ。今さらこんなこと言われても!
同僚に相談してみたところ、「でもさあ、上司の意向を無視するのってよくない気がするなァ。おまえの印象が悪くなってもよくないし」との返答。ううむ。
でも、どうしても『ドラゴン』は入れたい。ぼくにも責任編集している意地がある。
というわけで、部署内の数人でミーティングしたところ、とうとうPR誌のタイトルが決まってしまったのでした。
『ボンジュールドラゴン』
…この折衷案はなんだ。まるで三谷幸喜のコントじゃないか。
まあいいや、ぼくの人生など妥協してナンボである。 ボンジュールドラゴンの発行に、おとなしくがんばります。
2月23日(木曜) 深夜
出張で京都のはずれに出かけてました。
昼休みに弁当でも買おうと思って地元のスーパーに立ち寄ったら、ティッシュが大安売りされていた。なんと「スコッティ」が5箱で158円!!
ついつい衝動買いしてしまったものの、おかげでティッシュを抱えたまま得意先を回るハメになってしまい。
ぼく:「どうも名倉です。いつもお世話になっております」
先方:「あ、おひさしぶりです。…そのティッシュどうしたんすか?」
ぼく:「ええとその、ちょっと安かったもんで。このあたりはティッシュが安いですねえ」
先方:「はァ……」
帰途の電車でも、もちろんティッシュを抱えて。
これは社会人のやることではないですな。社会人でなくてもやらないか。
ああ、小生は、小生は…。安売りが大好きだあーッ!!
2月22日(水曜) 深夜
いつものように社員食堂で定食をたべていたところ。
魚介類がまったく食べられないという同僚Aさんが、付け合せの「ほうれん草サラダ」を見て悲痛な声をあげていた。
「ああー、エビサラダだ!!」
ほうれん草の中に小さな干しエビが3〜4尾入っているだけで、Aさんの目にはそれがエビサラダと映ってしまうのだ。
そういやAさんは、先日もオムレツを食べた瞬間に絶叫していた。
「うわあっ、マグロのオムレツだった!!」
なにかと思えば、オムレツの中にツナがちょこっと入っていたのだった。Aさんにとってはこれ「マグロのオムレツ」。
ちなみにAさんは、週に一回は「今日もカツオのスープかァ…」と肩を落としている。もちろん単なる「三つ葉のすまし汁」なのだが、あまりに悲しそうなAさんを見ると本当に可哀相で、思わずサバイバルストローをプレゼントしたくなってくるのだった。だったら茶を飲むよ、という話だけど。
なお、Aさんに訊いてみたところ、カレー味のカップヌードルは「魚介カレーラーメン」なのだそうで。シーフード・ソムリエになれそうですな。
2月21日(火曜) 深夜
もう十年以上前の話になるけれど、大学生の頃、当時ひそかに片思いしていた女性を飲みに誘ったことがある。
したらば一応の承諾を得られたので、がんばって背伸びして、バーテンがシェーカー振ってるようなバーに彼女を案内したわけでありますが。
緊張もあってあまり話題が浮かばない状況に焦ったぼくは、たまたま注文していたダイキリ(ラムベースのカクテル)について、冗談のつもりで相手にウソを教えてみたのだった。
「ダイキリって名前、寄席とかのダイキリが語源なんだって」
「寄席を見たガイジンが、こいつは面白い! っつって考案したんだとか」
そしたら間髪入れずに返ってきた。
「アハハ、ウソでしょそれ」
「大喜利って、オオギリって読むんだよ」
ぼくは「大喜利」をダイキリと読んでいたんである。冗談を言ったつもりが逆に、己の無知をさらすことになって。おまけにバーテンからも失笑されて。くーっ、せっかく見栄張ってバーに行ったのに、このざまはなんだ!?
「名倉くんって面白い人ね」と言われたものの、彼女とはそれが最初で最後のデートと相成りました。当たり前ですか。
…ときどきこういう「自分で自分を殺したいエピソード」を思い出して、電車の中とかなのにワーッと叫びたくなります。わ。
2月20日(月曜) 深夜
本日の公衆トイレです。
鬼専用のトイレ。恐ろしいんだか間抜けなんだか、てんで分かりません。
いやまァ、鬼だっておしっこもうんこもするだろうけれども。
生理用ナプキン「鬼用スーパー」が売り出されるといいね。
2月19日(日曜) 深夜
オリンピックのスキー選手が、滑り終わったあと、片足だけスキーを外して立てるのは何故だろうと思っていた。
調べてみたら、なんのことはない。スポンサーのスキーメーカーのロゴをTVに映すため、とのことだった。
20位くらいの選手も、片足だけスキーを外して立てているけれど。
−−−
全然関係ないけど先日、知人と駅で待ち合わせていたのに遅刻してしまった。原因は寝坊。
で、咄嗟に「電車の連絡が悪くて…」と言い訳したところ、相手から一蹴された。
「乗り換えくらい、ネットで調べられるでしょう」
えー、そうなんですか!! …と大げさに知らなかったフリをして。
ネットが便利になると、言い訳ができなくなるから難儀ですな。
「分からなくて」が「調べるのが面倒で」になってしまう世知辛さ。いやまァ、その通りなんだけれども。
あ、でも、「プロバイダのサーバがダウンしてて…」と言えば、なんでも通じる世の中になるかも!!
2月18日(土曜) 深夜
電車に乗っていたとき。
座席でなんとなく足を組んだら、隣に座っていた中年男性が全く同時に足を組んで、気まずくて死にそうになりました。
あわてて咄嗟に足をほどいたのも余計に恥ずかしくて、ああもう。
足組みの神様をうらむばかりです。
−−−
そして、職場で後輩と雑談していたとき。
自己卑下のつもりで「三十歳こえると容姿もセンスも落ちていくだけやね」と話していたら、三十路になったばかりの女性の同僚がぼくのほうじっと見てるのに気がつきました。
いま思い出しても恐ろしい目つきでした。自己卑下にも気をつけないと。
足組みの神様と自己卑下の神様に、5円ではなく100円をお賽銭したい。こうなったら賄賂攻勢や。
2月16日(木曜) 深夜
仕事が終わったあと、同僚と2人で帰ることになった。
だが体調がすぐれないので、無難な雑談をこなすのがおっくうで仕方がない。で、なるべく喋りかけられないようにと、「オレに話しかけるな」オーラを醸し出すべく精一杯努力しておったわけですが。
うつむいて押し黙っているぼくに対して同僚、そりゃあもうマシンガンのように根掘り葉掘り訊いてきて。
「名倉さん、元気ないねえ」
「なにかあったの!?」
「悩んでることがあったら言っちゃいなよ」
「オレにできることがあれば何でも力になるよ!!」
「クヨクヨしてたってダメなんだから」
ますます疲労困憊して、もうなんともかんとも。余計なオーラを出すんじゃなかった。
−−−
さて本日、Go smoking の連載コラムが更新されてます。
今回のタイトルは「 名倉くん、オレのシガレットとって!」。 なんだかよく分からないタイトルですが、今までに経験したアルバイトの中で、タバコにまつわる「とほほ失敗談」をほのぼのと書いております。とほほ&ほのぼの、ああ地獄に堕ちろ自分。
そやかて、よろしければご覧いただければ幸いどす。こんな言い方する京都人なんておらしまへんえ。
2月15日(水曜) 深夜
トリノオリンピック、日本勢がちっともメダルを獲れないことを嘆く声もありますけれど。
会社の同僚が言っていた。「でも結局、たかだか数秒の違いとかでしょ」
こういう身も蓋もない意見は大好きです。オリンピックの記録なんて、たかだか数秒の違い。
なんだか一流選手たちが、「時間が惜しくてたまらない人々」に思えてきますな。
−−−
さて、本日の自転車です。
「スマートサイクル」は、人気サイクルではないようで。
でも、この書体はいいね。
2月14日(火曜) 深夜
以前スキーに凝っていた時期があるので、トリノオリンピックもたまに見ておるわけですが。
解説者の解説が相変わらず楽しくてなんともかんとも。
たとえばダウンヒル(滑降)だと、次のようなことになっていた。
「○○選手、スタート位置につきましたねえー」
「スタートしました!」
「まっすぐに滑ってます!」
「カーブを曲がってますねえ」
「ゴールしました!」
どれも映像を見れば分かることを、大真面目に言っているのがとても楽しい。
そして、急斜面を時速120km以上の猛スピードで飛翔している選手に対して、なにを言うかと思えば。
「あー、飛んでますねえ」
オリンピック選手たちは、自分が「あー、飛んでますねえ」と言われていることをもっと自覚したほうがいいと思います。
2月13日(月曜) 深夜
夕食に鯛のあら汁を作ってみたら、たいそう美味だったので。
一匹ぶんのあら(頭や背骨など)が入って120円という驚きの安さ。おまけに作りかたも超簡単。ほんとうは下焼きしたり、湯通ししたりするようだけど、そのまま炊くだけでも滅法うまい。
食べてみると意外にたくさん肉が付いているし、とりわけ目や口のまわりの肉は歯ごたえと風味がしっかりしている。あら独特のガラスープに似たコクが味噌とあいまった、なんともいえない奥ゆきのある味わいもクセになりそうである。
そしてなにより、あらの醸し出す「貧乏な感じ」がたまらない。貧乏そうな食事って、どうしてこんなに美味しいんだろう。「食べ物に困窮してる感」が人類古来の「餓えの記憶」を呼び覚ますんだろうか。貧乏感は最高のソースなり。
いまのグルメに足りないのは、こういう貧乏感だと思う。いくらでも手に入る美食なんて、個人的にはあまり有り難くない。それよりも、「赤貧にあえぐなか、ようやく手に入れた魚のあらを大切に煮て…」という感覚のほうに、倒錯的な美味さを感じるのはぼくだけだろうか。
究極のグルメは「しょうゆご飯」なのかもしれませんな。それも古米の麦飯で。
−−−
そういや小学生の頃、戦争教育の一環として、親をまじえて「すいとん」を作って食べたことがあった。
教師いわく、「戦時中はこんな食べ物でもぜいたくだったのよ」。当時の貧相な食材を味わうことによって、戦争の悲惨さを理解しよう、という趣旨だったのだろうけれど、このときも小生、すいとんの倒錯した美味さにノックアウトされてしまったわけでありまして。
翌日から両親に「晩ご飯はすいとんにして!」とせがみ続けて、おかしな雰囲気になったことを懐かしく思い出しました。
2月12日(日曜) 夜
風邪が治ったので、自分への快気祝いと思って飲み会に顔を出して。
飲み会の席には、何度かご一緒したことのある芸術家肌のS氏がいた。
以前S氏に「好きな芸能人は?」とお尋ねしたところ、「深田恭子ですね」という答えが返ってきた。で、これは氏なりの冗談だと踏んだぼくは、咄嗟に「そんなわけないでしょ!」と切りかえしたのだが、そしたら「本当に好きなんですけど…」と言われて、かなり気まずい雰囲気になったことがあったのだった。
そして今回、「好きなミュージシャンは?」という話題に対してS氏いわく、「…TUBEですかねえ」。
個人的にはTUBEなんて何の興味もないけれど、深田恭子の件があるだけに、失礼のないようにと熟考した末、
ぼく:「Sさん、TUBEっすか。確かにカッコイイですよね」
S氏:「冗談に決まってるじゃん! オレ、TUBEとか好きそうに見える!?」
ぼく:「え、あ、いえ……」
S氏:「この前、深田恭子が好きって言って笑われたし、今回は冗談言わなきゃと思って…」
お互いに気を遣ったあげく、気まずくなる。人もいろいろ難しい。
2月10日(金曜) 夜
昨夜から高熱にうなされております。会社を休んでしまった。
こういうとき、一人暮らしだと心細さがあるが、まあなんとかなるもんである。水道をひねれば水は出てくるんだし、買い置きの缶詰とか食べてれば食事もしのげる。ぼくのようにあまり医者に行かない者にとっては、風邪をひくと食費の倹約になるから経済的である。
ただ、風邪をひくと味覚がおかしくなるせいか、普段食べないようなものが無性に食べたくなるから困る。今回、猛烈に食べたくなってるのは「生のゴボウ」。
いままでゴボウはあまり好きではなかったし、ましてや生のゴボウなど食べたこともないのだが、どうしてなのか自分でもサッパリ分からない。こんなモノを喰ったら、余計に身体を壊すんじゃないだろうか。
でも、しんどいのでゴボウを買いに行く気力など出るわけもなく。ああ、しんどくてよかった。
2月8日(水曜) 深夜
昨夜の日記について、医師をしているという3名様からメールをいただきました。以下、抜粋しての紹介。
A医師: 私は医師をしているのですが、実際にカルテには急いで書く時は「QQハンソウ」などと書かれる事があります。私はやりませんが。
B医師:匿名で申し訳ありませんが医者です。2月7日の記事ですが、病院で「QQ」は大真面目に普通に使われております。QQ車。QQ隊。QQ室。QQセット。修羅場の救急室でカルテに殴り書きするのにはぴったりです(本当)。さすがにQQQ命士とは言いませんが、そういうのにはもっと短い略称がありますので。医者になった時は目を疑いましたが、今では便利に毎日使っています。
C医師:救急を「QQ」と略して書く医師は結構います(私もそのひとりです)。「Q々」「Qヘ」などというカルテ記載を見かけたこともあります。
へえー。QQって言葉、99円ショップのみならず医療現場でも用いられてるんですねえ。トリビアの泉に送ろうか。
…ってことは、ひょっとすると緊急手術は「緊Qオペ」なんてことになってるんでしょうか。書く時間は短くてすむだろうけれど、この緊急感のなさはどうだ。患者本人がカルテを見たら、気が抜けて心肺停止してしまうんではないか。
いよいよ安易に救急車を呼べない時代になってきました。「QQ患者」になるのだけは御免こうむりたい。
そして「Qヘ車」。 もう、どうにでもしてくれと思います。
2月7日(火曜) 深夜
バーベキューは英語では"barbecue"だけど、我が国では「バーベQ」と略すのが通例だ。
モロキュウだって「モロQ」になる今のご時世、キューはどんどんQにしていけばいいのではないか。
「救急救命室」も「QQQ命室」と表記するほうが、早く書けるから好都合に違いない。なにしろ一刻を争ってるんだから。
…本日は、やらなくちゃならない用事があって時間がないのでこのへんにて。時間にQして書いてもロクなことになりませんな。
2月6日(月曜) 深夜
学生時代の知人と寿司を食いに行った。
会って話していたところ、この知人、最近アロマテラピーに凝っているという。で、いろんなエッセンシャルオイルやら何やらを嗅がせたくれるのだが、そうこうしてるうちに、強烈なオレンジの匂いがするオイルが鼻の下についてしまった。
おかげでその後、マグロのにぎりを喰っても、ホタテの軍艦巻を喰っても、ことごとくオレンジの香り。まるで寿司をオレンジジュース漬けにしたような。
というか、寿司屋でアロマグッズを出すのは反則だろう。
みなさまも、根性試しをしたいときには、是非やってみてくださいませ。
「菅原文太みたいな強面の板前さんがいる高級寿司屋のカウンターに、オレンジのエッセンシャルオイルをぶちまける」
オレンジの香りが店中に広がるなか、烈火のごとく怒る板前さんの姿は、こっそり見てみたい光景のひとつかも。
オレンジの香りに激怒する板前。平和な対象にキレざるを得ない状況って、なんか倒錯した楽しさを感じませんか?
−−−
ちなみに、実際の寿司屋もなかなかシュールな光景でした。
カウンターの前に転がる鉄火巻き。そして黒光りするカウンターに浮かび上がるオヤジの顔。
「矢沢永吉の霊がなぜか寿司屋のカウンターに!」という心霊写真かもしれませんな。まだ死んでないけど。
2月5日(日曜) 深夜
酒席になると決まって、「評論家タイプにはなるな!」と説教を繰り返す知人がいる。
評論家の悪しき点を延々とならべて続けるその姿は、どうみても評論家のできそこない。
身をもって自説を実証する姿勢は、ある意味尊敬に値しますな。
−−−
ところで、「胎内回帰」という言葉がある。
なんとなくノスタルジーな癒しを回想させられるような、甘美な響きを感じるけれど、これって実際どうなんだろう。
新生児の頃にたちかえって母親の胎内に戻りたい、というのとはまた違うように思う。生まれてきたばかりの新生児を再び子宮に押し戻したら、新生児はきっと嫌がることだろうし、そもそも新生児にはノスタルジーを感じるような能力がない。
となると、年齢は今のままで胎内回帰したいってことになるけれど。
「胎内回帰」と「母親にスカルファック」との間にあるギャップに小生、戸惑いを隠せません。
2月3日(金曜) 深夜
お待ちかねの節分ですな! 年に一度のアニバーサリー!!
豆をまいたり、イワシを食べたり、巻き寿司を丸かじりしたりと、忙殺を極めておられる諸氏も多いことだろう。
そして本日のモスバーガー。
なぜ節分にハンバーガーなのかという疑問は十歩譲るとしても、「ハンバーガーの丸かじり」というのは当たり前なのではないか。ハンバーガーを丸かじりせずに食べるほうが難しい。
丸かじりと聞くとなんとなく「剛の者」な感じがするけれど、だまされてはいけない。
「丸」という響きに丸めこまれそうになるけれど、冷静に考えれば「かじって」いるだけなのだ。これは剛の者がやることではないだろう。
−−−
そういや小学生時代、背伸びしてビッグマックを注文したものの、どうしても口に入らないので「分解」して食べたことがあるのを思い出しました。
パン+野菜+ピクルス+ハンバーグ。ちょっとしたコース料理。
−−−
ちなみに小生は、年に一度のことなので、ひとりで酒盛りしております。これじゃ鬼と同じか。
2月2日(木曜) 深夜
詳しいことは書かないけれども。
自分でもちょっと被害妄想的かなあと思いつつ話してみたことに対して、同僚から言われた。
「名倉さんにしては珍しく勘がするどいですね!」
…気分転換に本日のデパートです。
中国茶器売り場にマイタケパックを置いたのはだれだ!?
−−−
さて本日、Go smoking に書かせてもらってるコラムが更新されてます。
今回のテーマは「 嫌煙ガムは本当に効くのか?」。店で見つけた嫌煙ガムを食べたのちにタバコを吸ってみたレポートです。食べてみたら、あまりの不味さにビックリ仰天いたしました。
よろしければご覧いただければ幸いです。
2月1日(水曜) 深夜
職場に新しいパソコンが何台も入る予定だったのが突然、一週間ほど納期が遅れることになり。
おかげで、廃棄するためハードディスクが消去された Windows95 やら 98 やらのボロパソコンを、いちから使える状態にする作業に追われる羽目となった。
OSからアプリケーションから全てインストールしなおして、LANボード認識させて、ネットワーク組みなおして、共有とかセキュリティの設定して。おまけに、ドライバの入ったCD-ROMの多くが所在不明になっているものだから、ひとつひとつ照合しながらネットでドライバを拾い集めたりして。
一週間後には廃棄されるパソコンのために悪戦苦闘(OSが古いと何かと厄介なのだ)。どんどん嫌な感じに疲労していくのが自分でもよく分かる。
疲労って、作業そのものよりも、それがどれだけ貢献するかとか、やりがいがあるかとか、そういう要因にも大きく左右されていることを実感した一日でありました。
ああ、「完成して一週間経過したら粉砕することが決まっている仏像」を仏師に彫らせたい。「描き終わったら一週間後に燃やすことが決まっている100号の油絵」を画家に描かせたい。これは拷問といってもいいのではないか。
…とかエラソウなこと言ってますが、半日後には消えてしまう酩酊のために、酒をどんどん重ねているのは小生なんですけどね。
−−−
でも、久しぶりに一昔前のソフト( Word 95 とか)を使ってみたら、最新バージョンとほとんど使い勝手が変わらなかった。
むしろ、デフォルトで変なイルカ(ヘルプ機能)が出てくる最新バージョンより快適かもしれない。
次世代の Microsoft 製品のコンセプトははこれでどうだろう。
「新発売の "Office 2008" では、視覚的に煩わしいイルカを除去することに成功いたしました」
「起動時にイルカが登場しない新たなインターフェイスの世界を是非ご体験ください!!」
ぼくのような者にとっては、昨今のパソコンソフトって、ポルシェで近所のコンビニに出かけてる感が拭えませんわ。
2月28日(火曜) 深夜
Windows XP の自動更新を行うと、毎回こんなメッセージが表示される(赤線は筆者)。
いつも、「マイクロソフトの損害責任は700円かァ…」と思いながら。
これで Windows がおかしなことになって、仕事のデータとか全部飛んでしまったら、700円もらえるんでしょうかねえ。
うまい棒70本分、と考えたら許せるような、そうでもないような。
−−−
それにしても、こういうパソコン関係の文書の翻訳って読みにくいですねえ。
法律上許容される最大限において、商品性、特定目的に対する適合性、非侵害性などが含まれますがこれらに限定されない黙示の保障は一切いたしません。
こちらの知識不足もあるんだろうけど、なにをおっしゃっているのかちっとも分からない。わざと読みにくい翻訳家をチョイスして、700円とかの箇所をスルーさせようとしているんだろうか。
こういう文章こそ、宇能鴻一郎なんかに翻訳を書いてもらったらいいのにと思います。
あたしマイクロソフト。淡いピンク色の乳首とむっちりした太ももが自慢なの。
今日は正直に告白しちゃいます…法律で許されるイチバン大きなモノを、あたしのなかに含んじゃったんです。それは、商品の「性」、そしてそれが、ソノ目的にフィットするかどうか、あたしを侵したり害したりしないかってこと。
ああ、でもね、黙ってたって分からないの。黙ってても分かるなんて、あたし、絶対ありえないんです。耳元で囁かれたら、すぐにジュンときちゃうんだけど……。
あたしのせいでダメになっちゃったら、お金でご奉仕するわ。でも700円以内よ。
すみません、宇能鴻一郎なんて一冊も読んだことないくせに書いてます。
2月27日(月曜) 夜
地下鉄の中で、正面の窓ガラスに映る自分の顔をずーっと気にしている青年がいた。
髪の毛を整えてはキメ顔して、マフラーの形を整えてはキメ顔して。そのたびに窓ガラスにポーズして、またキメ顔して。
こんなことを四駅間ずっとやっているものだから、周囲の乗客も次第に「なんだコイツは?」てな目で一瞥しはじめて。
思いっきり自意識過剰なのに、思いっきり自分の間抜けさに気づいていない彼の姿に、「癒し」を感じた本日でありました。
−−−
そういや学生時代は、CDシングルの裏面で自分の顔をチェックしてる男子がいた。
ちなみに当時、ぼくはZIPPOのライターに自分の顔を映して鼻毛チェックしていた。
上には上がいるというか、下には下がいるというか。
2月26日(日曜) 深夜
食材を買いにTAVELTまで。
ここの惣菜コーナーは、たまにおかしなことになっている。
誤字だったら好感を抱くけれど、わざとだったらなんとなく許せません。
−−−
学生時代に心理学の講義で、"under achiever"と"over achiever"という考え方を教えられた。
"under achiever"というのは、本人の潜在的能力よりも低い結果しか出せていない人たちのことを指す。一方"over achiever"というのは、本人の潜在能力よりも高い結果を出している人たちのことを指す。
で、テストや競技なんかにおいて、能力よりも高い結果を出す"over achiever"となるためには、かくかくしかじかのコトが大切なんですよ、てなことを教えられておったわけですが。
当時、反射的に思ったのが「"over achiever"はしんどそうだからイヤだ」ということ。自分の能力よりも高い結果を出し続けるなんて、考えただけでもウンザリである。それよりかは、実際よりも能力を低く見せて、がんばってないのに「アナタなりにがんばってるのね!」と評価されるほうが、ずっと楽チンではあるまいか。
大学時代の授業なんて、いまの生活にほとんど役立っていないけれど、この講義だけはは役に立っている気がする。
会社で楽に働く秘訣は、自分の能力をいかに低く思わせるかにあり!
もちろんぼくも、日々の仕事においてこれを実践しております。ま、もともと低いんですけどもね。
2月24日(金曜) 深夜
職場で社内PR誌を定期発行することになり、その編集をぼくが担当することになった。
「社員の声」みたいな感じでみんなから原稿を集めたり、テーマを決めて特集を組んだり。…こういうチマチマした作業は大好きなので、勤務先では今、「もっとも楽しい仕事のひとつ」なわけでありますが。
いよいよ刊行という段になって、問題がひとつ勃発した。
上からは「名倉さんの好きにやってくれていいよ」と言われていたので、PR誌のタイトルも自分の一存で決めていいんだとばかり思っていた。それでいろいろ思いあぐねた末、力強くてかっこいいタイトルとして、『広報ドラゴン』という名前で発行することに決めていたのだった。
しかし先日、フランスにかぶれている上司が妙なことを言い出したのだ。
「名倉くん、例のPR誌だけどね。名称に『ボンジュール』って言葉を入れたら、お洒落でいいんじゃないかね?」
そんな無茶な。 こちとら『ドラゴン』でいく気運になっていたのだ。今さらこんなこと言われても!
同僚に相談してみたところ、「でもさあ、上司の意向を無視するのってよくない気がするなァ。おまえの印象が悪くなってもよくないし」との返答。ううむ。
でも、どうしても『ドラゴン』は入れたい。ぼくにも責任編集している意地がある。
というわけで、部署内の数人でミーティングしたところ、とうとうPR誌のタイトルが決まってしまったのでした。
『ボンジュールドラゴン』
…この折衷案はなんだ。まるで三谷幸喜のコントじゃないか。
まあいいや、ぼくの人生など妥協してナンボである。 ボンジュールドラゴンの発行に、おとなしくがんばります。
2月23日(木曜) 深夜
出張で京都のはずれに出かけてました。
昼休みに弁当でも買おうと思って地元のスーパーに立ち寄ったら、ティッシュが大安売りされていた。なんと「スコッティ」が5箱で158円!!
ついつい衝動買いしてしまったものの、おかげでティッシュを抱えたまま得意先を回るハメになってしまい。
ぼく:「どうも名倉です。いつもお世話になっております」
先方:「あ、おひさしぶりです。…そのティッシュどうしたんすか?」
ぼく:「ええとその、ちょっと安かったもんで。このあたりはティッシュが安いですねえ」
先方:「はァ……」
帰途の電車でも、もちろんティッシュを抱えて。
これは社会人のやることではないですな。社会人でなくてもやらないか。
ああ、小生は、小生は…。安売りが大好きだあーッ!!
2月22日(水曜) 深夜
いつものように社員食堂で定食をたべていたところ。
魚介類がまったく食べられないという同僚Aさんが、付け合せの「ほうれん草サラダ」を見て悲痛な声をあげていた。
「ああー、エビサラダだ!!」
ほうれん草の中に小さな干しエビが3〜4尾入っているだけで、Aさんの目にはそれがエビサラダと映ってしまうのだ。
そういやAさんは、先日もオムレツを食べた瞬間に絶叫していた。
「うわあっ、マグロのオムレツだった!!」
なにかと思えば、オムレツの中にツナがちょこっと入っていたのだった。Aさんにとってはこれ「マグロのオムレツ」。
ちなみにAさんは、週に一回は「今日もカツオのスープかァ…」と肩を落としている。もちろん単なる「三つ葉のすまし汁」なのだが、あまりに悲しそうなAさんを見ると本当に可哀相で、思わずサバイバルストローをプレゼントしたくなってくるのだった。だったら茶を飲むよ、という話だけど。
なお、Aさんに訊いてみたところ、カレー味のカップヌードルは「魚介カレーラーメン」なのだそうで。シーフード・ソムリエになれそうですな。
2月21日(火曜) 深夜
もう十年以上前の話になるけれど、大学生の頃、当時ひそかに片思いしていた女性を飲みに誘ったことがある。
したらば一応の承諾を得られたので、がんばって背伸びして、バーテンがシェーカー振ってるようなバーに彼女を案内したわけでありますが。
緊張もあってあまり話題が浮かばない状況に焦ったぼくは、たまたま注文していたダイキリ(ラムベースのカクテル)について、冗談のつもりで相手にウソを教えてみたのだった。
「ダイキリって名前、寄席とかのダイキリが語源なんだって」
「寄席を見たガイジンが、こいつは面白い! っつって考案したんだとか」
そしたら間髪入れずに返ってきた。
「アハハ、ウソでしょそれ」
「大喜利って、オオギリって読むんだよ」
ぼくは「大喜利」をダイキリと読んでいたんである。冗談を言ったつもりが逆に、己の無知をさらすことになって。おまけにバーテンからも失笑されて。くーっ、せっかく見栄張ってバーに行ったのに、このざまはなんだ!?
「名倉くんって面白い人ね」と言われたものの、彼女とはそれが最初で最後のデートと相成りました。当たり前ですか。
…ときどきこういう「自分で自分を殺したいエピソード」を思い出して、電車の中とかなのにワーッと叫びたくなります。わ。
2月20日(月曜) 深夜
本日の公衆トイレです。
鬼専用のトイレ。恐ろしいんだか間抜けなんだか、てんで分かりません。
いやまァ、鬼だっておしっこもうんこもするだろうけれども。
生理用ナプキン「鬼用スーパー」が売り出されるといいね。
2月19日(日曜) 深夜
オリンピックのスキー選手が、滑り終わったあと、片足だけスキーを外して立てるのは何故だろうと思っていた。
調べてみたら、なんのことはない。スポンサーのスキーメーカーのロゴをTVに映すため、とのことだった。
20位くらいの選手も、片足だけスキーを外して立てているけれど。
−−−
全然関係ないけど先日、知人と駅で待ち合わせていたのに遅刻してしまった。原因は寝坊。
で、咄嗟に「電車の連絡が悪くて…」と言い訳したところ、相手から一蹴された。
「乗り換えくらい、ネットで調べられるでしょう」
えー、そうなんですか!! …と大げさに知らなかったフリをして。
ネットが便利になると、言い訳ができなくなるから難儀ですな。
「分からなくて」が「調べるのが面倒で」になってしまう世知辛さ。いやまァ、その通りなんだけれども。
あ、でも、「プロバイダのサーバがダウンしてて…」と言えば、なんでも通じる世の中になるかも!!
2月18日(土曜) 深夜
電車に乗っていたとき。
座席でなんとなく足を組んだら、隣に座っていた中年男性が全く同時に足を組んで、気まずくて死にそうになりました。
あわてて咄嗟に足をほどいたのも余計に恥ずかしくて、ああもう。
足組みの神様をうらむばかりです。
−−−
そして、職場で後輩と雑談していたとき。
自己卑下のつもりで「三十歳こえると容姿もセンスも落ちていくだけやね」と話していたら、三十路になったばかりの女性の同僚がぼくのほうじっと見てるのに気がつきました。
いま思い出しても恐ろしい目つきでした。自己卑下にも気をつけないと。
足組みの神様と自己卑下の神様に、5円ではなく100円をお賽銭したい。こうなったら賄賂攻勢や。
2月16日(木曜) 深夜
仕事が終わったあと、同僚と2人で帰ることになった。
だが体調がすぐれないので、無難な雑談をこなすのがおっくうで仕方がない。で、なるべく喋りかけられないようにと、「オレに話しかけるな」オーラを醸し出すべく精一杯努力しておったわけですが。
うつむいて押し黙っているぼくに対して同僚、そりゃあもうマシンガンのように根掘り葉掘り訊いてきて。
「名倉さん、元気ないねえ」
「なにかあったの!?」
「悩んでることがあったら言っちゃいなよ」
「オレにできることがあれば何でも力になるよ!!」
「クヨクヨしてたってダメなんだから」
ますます疲労困憊して、もうなんともかんとも。余計なオーラを出すんじゃなかった。
−−−
さて本日、Go smoking の連載コラムが更新されてます。
今回のタイトルは「 名倉くん、オレのシガレットとって!」。 なんだかよく分からないタイトルですが、今までに経験したアルバイトの中で、タバコにまつわる「とほほ失敗談」をほのぼのと書いております。とほほ&ほのぼの、ああ地獄に堕ちろ自分。
そやかて、よろしければご覧いただければ幸いどす。こんな言い方する京都人なんておらしまへんえ。
2月15日(水曜) 深夜
トリノオリンピック、日本勢がちっともメダルを獲れないことを嘆く声もありますけれど。
会社の同僚が言っていた。「でも結局、たかだか数秒の違いとかでしょ」
こういう身も蓋もない意見は大好きです。オリンピックの記録なんて、たかだか数秒の違い。
なんだか一流選手たちが、「時間が惜しくてたまらない人々」に思えてきますな。
−−−
さて、本日の自転車です。
「スマートサイクル」は、人気サイクルではないようで。
でも、この書体はいいね。
2月14日(火曜) 深夜
以前スキーに凝っていた時期があるので、トリノオリンピックもたまに見ておるわけですが。
解説者の解説が相変わらず楽しくてなんともかんとも。
たとえばダウンヒル(滑降)だと、次のようなことになっていた。
「○○選手、スタート位置につきましたねえー」
「スタートしました!」
「まっすぐに滑ってます!」
「カーブを曲がってますねえ」
「ゴールしました!」
どれも映像を見れば分かることを、大真面目に言っているのがとても楽しい。
そして、急斜面を時速120km以上の猛スピードで飛翔している選手に対して、なにを言うかと思えば。
「あー、飛んでますねえ」
オリンピック選手たちは、自分が「あー、飛んでますねえ」と言われていることをもっと自覚したほうがいいと思います。
2月13日(月曜) 深夜
夕食に鯛のあら汁を作ってみたら、たいそう美味だったので。
一匹ぶんのあら(頭や背骨など)が入って120円という驚きの安さ。おまけに作りかたも超簡単。ほんとうは下焼きしたり、湯通ししたりするようだけど、そのまま炊くだけでも滅法うまい。
食べてみると意外にたくさん肉が付いているし、とりわけ目や口のまわりの肉は歯ごたえと風味がしっかりしている。あら独特のガラスープに似たコクが味噌とあいまった、なんともいえない奥ゆきのある味わいもクセになりそうである。
そしてなにより、あらの醸し出す「貧乏な感じ」がたまらない。貧乏そうな食事って、どうしてこんなに美味しいんだろう。「食べ物に困窮してる感」が人類古来の「餓えの記憶」を呼び覚ますんだろうか。貧乏感は最高のソースなり。
いまのグルメに足りないのは、こういう貧乏感だと思う。いくらでも手に入る美食なんて、個人的にはあまり有り難くない。それよりも、「赤貧にあえぐなか、ようやく手に入れた魚のあらを大切に煮て…」という感覚のほうに、倒錯的な美味さを感じるのはぼくだけだろうか。
究極のグルメは「しょうゆご飯」なのかもしれませんな。それも古米の麦飯で。
−−−
そういや小学生の頃、戦争教育の一環として、親をまじえて「すいとん」を作って食べたことがあった。
教師いわく、「戦時中はこんな食べ物でもぜいたくだったのよ」。当時の貧相な食材を味わうことによって、戦争の悲惨さを理解しよう、という趣旨だったのだろうけれど、このときも小生、すいとんの倒錯した美味さにノックアウトされてしまったわけでありまして。
翌日から両親に「晩ご飯はすいとんにして!」とせがみ続けて、おかしな雰囲気になったことを懐かしく思い出しました。
2月12日(日曜) 夜
風邪が治ったので、自分への快気祝いと思って飲み会に顔を出して。
飲み会の席には、何度かご一緒したことのある芸術家肌のS氏がいた。
以前S氏に「好きな芸能人は?」とお尋ねしたところ、「深田恭子ですね」という答えが返ってきた。で、これは氏なりの冗談だと踏んだぼくは、咄嗟に「そんなわけないでしょ!」と切りかえしたのだが、そしたら「本当に好きなんですけど…」と言われて、かなり気まずい雰囲気になったことがあったのだった。
そして今回、「好きなミュージシャンは?」という話題に対してS氏いわく、「…TUBEですかねえ」。
個人的にはTUBEなんて何の興味もないけれど、深田恭子の件があるだけに、失礼のないようにと熟考した末、
ぼく:「Sさん、TUBEっすか。確かにカッコイイですよね」
S氏:「冗談に決まってるじゃん! オレ、TUBEとか好きそうに見える!?」
ぼく:「え、あ、いえ……」
S氏:「この前、深田恭子が好きって言って笑われたし、今回は冗談言わなきゃと思って…」
お互いに気を遣ったあげく、気まずくなる。人もいろいろ難しい。
2月10日(金曜) 夜
昨夜から高熱にうなされております。会社を休んでしまった。
こういうとき、一人暮らしだと心細さがあるが、まあなんとかなるもんである。水道をひねれば水は出てくるんだし、買い置きの缶詰とか食べてれば食事もしのげる。ぼくのようにあまり医者に行かない者にとっては、風邪をひくと食費の倹約になるから経済的である。
ただ、風邪をひくと味覚がおかしくなるせいか、普段食べないようなものが無性に食べたくなるから困る。今回、猛烈に食べたくなってるのは「生のゴボウ」。
いままでゴボウはあまり好きではなかったし、ましてや生のゴボウなど食べたこともないのだが、どうしてなのか自分でもサッパリ分からない。こんなモノを喰ったら、余計に身体を壊すんじゃないだろうか。
でも、しんどいのでゴボウを買いに行く気力など出るわけもなく。ああ、しんどくてよかった。
2月8日(水曜) 深夜
昨夜の日記について、医師をしているという3名様からメールをいただきました。以下、抜粋しての紹介。
A医師: 私は医師をしているのですが、実際にカルテには急いで書く時は「QQハンソウ」などと書かれる事があります。私はやりませんが。
B医師:匿名で申し訳ありませんが医者です。2月7日の記事ですが、病院で「QQ」は大真面目に普通に使われております。QQ車。QQ隊。QQ室。QQセット。修羅場の救急室でカルテに殴り書きするのにはぴったりです(本当)。さすがにQQQ命士とは言いませんが、そういうのにはもっと短い略称がありますので。医者になった時は目を疑いましたが、今では便利に毎日使っています。
C医師:救急を「QQ」と略して書く医師は結構います(私もそのひとりです)。「Q々」「Qヘ」などというカルテ記載を見かけたこともあります。
へえー。QQって言葉、99円ショップのみならず医療現場でも用いられてるんですねえ。トリビアの泉に送ろうか。
…ってことは、ひょっとすると緊急手術は「緊Qオペ」なんてことになってるんでしょうか。書く時間は短くてすむだろうけれど、この緊急感のなさはどうだ。患者本人がカルテを見たら、気が抜けて心肺停止してしまうんではないか。
いよいよ安易に救急車を呼べない時代になってきました。「QQ患者」になるのだけは御免こうむりたい。
そして「Qヘ車」。 もう、どうにでもしてくれと思います。
2月7日(火曜) 深夜
バーベキューは英語では"barbecue"だけど、我が国では「バーベQ」と略すのが通例だ。
モロキュウだって「モロQ」になる今のご時世、キューはどんどんQにしていけばいいのではないか。
「救急救命室」も「QQQ命室」と表記するほうが、早く書けるから好都合に違いない。なにしろ一刻を争ってるんだから。
…本日は、やらなくちゃならない用事があって時間がないのでこのへんにて。時間にQして書いてもロクなことになりませんな。
2月6日(月曜) 深夜
学生時代の知人と寿司を食いに行った。
会って話していたところ、この知人、最近アロマテラピーに凝っているという。で、いろんなエッセンシャルオイルやら何やらを嗅がせたくれるのだが、そうこうしてるうちに、強烈なオレンジの匂いがするオイルが鼻の下についてしまった。
おかげでその後、マグロのにぎりを喰っても、ホタテの軍艦巻を喰っても、ことごとくオレンジの香り。まるで寿司をオレンジジュース漬けにしたような。
というか、寿司屋でアロマグッズを出すのは反則だろう。
みなさまも、根性試しをしたいときには、是非やってみてくださいませ。
「菅原文太みたいな強面の板前さんがいる高級寿司屋のカウンターに、オレンジのエッセンシャルオイルをぶちまける」
オレンジの香りが店中に広がるなか、烈火のごとく怒る板前さんの姿は、こっそり見てみたい光景のひとつかも。
オレンジの香りに激怒する板前。平和な対象にキレざるを得ない状況って、なんか倒錯した楽しさを感じませんか?
−−−
ちなみに、実際の寿司屋もなかなかシュールな光景でした。
カウンターの前に転がる鉄火巻き。そして黒光りするカウンターに浮かび上がるオヤジの顔。
「矢沢永吉の霊がなぜか寿司屋のカウンターに!」という心霊写真かもしれませんな。まだ死んでないけど。
2月5日(日曜) 深夜
酒席になると決まって、「評論家タイプにはなるな!」と説教を繰り返す知人がいる。
評論家の悪しき点を延々とならべて続けるその姿は、どうみても評論家のできそこない。
身をもって自説を実証する姿勢は、ある意味尊敬に値しますな。
−−−
ところで、「胎内回帰」という言葉がある。
なんとなくノスタルジーな癒しを回想させられるような、甘美な響きを感じるけれど、これって実際どうなんだろう。
新生児の頃にたちかえって母親の胎内に戻りたい、というのとはまた違うように思う。生まれてきたばかりの新生児を再び子宮に押し戻したら、新生児はきっと嫌がることだろうし、そもそも新生児にはノスタルジーを感じるような能力がない。
となると、年齢は今のままで胎内回帰したいってことになるけれど。
「胎内回帰」と「母親にスカルファック」との間にあるギャップに小生、戸惑いを隠せません。
2月3日(金曜) 深夜
お待ちかねの節分ですな! 年に一度のアニバーサリー!!
豆をまいたり、イワシを食べたり、巻き寿司を丸かじりしたりと、忙殺を極めておられる諸氏も多いことだろう。
そして本日のモスバーガー。
なぜ節分にハンバーガーなのかという疑問は十歩譲るとしても、「ハンバーガーの丸かじり」というのは当たり前なのではないか。ハンバーガーを丸かじりせずに食べるほうが難しい。
丸かじりと聞くとなんとなく「剛の者」な感じがするけれど、だまされてはいけない。
「丸」という響きに丸めこまれそうになるけれど、冷静に考えれば「かじって」いるだけなのだ。これは剛の者がやることではないだろう。
−−−
そういや小学生時代、背伸びしてビッグマックを注文したものの、どうしても口に入らないので「分解」して食べたことがあるのを思い出しました。
パン+野菜+ピクルス+ハンバーグ。ちょっとしたコース料理。
−−−
ちなみに小生は、年に一度のことなので、ひとりで酒盛りしております。これじゃ鬼と同じか。
2月2日(木曜) 深夜
詳しいことは書かないけれども。
自分でもちょっと被害妄想的かなあと思いつつ話してみたことに対して、同僚から言われた。
「名倉さんにしては珍しく勘がするどいですね!」
…気分転換に本日のデパートです。
中国茶器売り場にマイタケパックを置いたのはだれだ!?
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さて本日、Go smoking に書かせてもらってるコラムが更新されてます。
今回のテーマは「 嫌煙ガムは本当に効くのか?」。店で見つけた嫌煙ガムを食べたのちにタバコを吸ってみたレポートです。食べてみたら、あまりの不味さにビックリ仰天いたしました。
よろしければご覧いただければ幸いです。
2月1日(水曜) 深夜
職場に新しいパソコンが何台も入る予定だったのが突然、一週間ほど納期が遅れることになり。
おかげで、廃棄するためハードディスクが消去された Windows95 やら 98 やらのボロパソコンを、いちから使える状態にする作業に追われる羽目となった。
OSからアプリケーションから全てインストールしなおして、LANボード認識させて、ネットワーク組みなおして、共有とかセキュリティの設定して。おまけに、ドライバの入ったCD-ROMの多くが所在不明になっているものだから、ひとつひとつ照合しながらネットでドライバを拾い集めたりして。
一週間後には廃棄されるパソコンのために悪戦苦闘(OSが古いと何かと厄介なのだ)。どんどん嫌な感じに疲労していくのが自分でもよく分かる。
疲労って、作業そのものよりも、それがどれだけ貢献するかとか、やりがいがあるかとか、そういう要因にも大きく左右されていることを実感した一日でありました。
ああ、「完成して一週間経過したら粉砕することが決まっている仏像」を仏師に彫らせたい。「描き終わったら一週間後に燃やすことが決まっている100号の油絵」を画家に描かせたい。これは拷問といってもいいのではないか。
…とかエラソウなこと言ってますが、半日後には消えてしまう酩酊のために、酒をどんどん重ねているのは小生なんですけどね。
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でも、久しぶりに一昔前のソフト( Word 95 とか)を使ってみたら、最新バージョンとほとんど使い勝手が変わらなかった。
むしろ、デフォルトで変なイルカ(ヘルプ機能)が出てくる最新バージョンより快適かもしれない。
次世代の Microsoft 製品のコンセプトははこれでどうだろう。
「新発売の "Office 2008" では、視覚的に煩わしいイルカを除去することに成功いたしました」
「起動時にイルカが登場しない新たなインターフェイスの世界を是非ご体験ください!!」
ぼくのような者にとっては、昨今のパソコンソフトって、ポルシェで近所のコンビニに出かけてる感が拭えませんわ。